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結婚に踏み切ることをためらう

悪意がなくても目に入らない路上の虫を踏み殺すことがあるのと同じである。それゆえ、人と人との間には、はたからはうかがい知ることのできない、好悪の原因があるものである。だから、どうしても好きになれない相手の両親を理解してやれとか、がまんしろとは、私もいうつもりはない。どうしてもがまんができないというのであれば、無理に結婚することはないのである。ただそこでは、こういう考え方も成り立つ。つまり、好きになれない彼の家族とがまんしてつき合うのは、素晴らしい彼と人生をともにするための、いわば月謝である。その高い月謝を払っても、いっしょになりたいのかどうか。高い月謝を払っても彼といっしょになりたいのであれば、結婚すればよい。

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月謝があまりにも高すぎて耐えられないと思うのなら、結婚はあきらめたほうがいいだろう。「結婚するのは彼なのだから、家族は関係ない」と簡単に考えてしまうのは危険である。結婚は二人だけの都合でするものではない。結婚には両家の家族がつきまとうのである。そうである以上、そこに損得勘定を入れることは、むしろ現実的な正しい問題解決法である。だからEさんが、相手の家族との折り合いが悪いことを理由に、結婚に踏み切ることをためらうのは、決して間違いではない。