30年くらいの長期の収支計画書は、何となく立派に見えます。計算も正確だという先入観があり、計画書に書かれていることはそのまま実現されると思いがちです。しかし、収支計画書は仮の数字であり、取引先が決めた約束ごとに基づいて計算されたものです。実際は収入も支出も計画書どおりにはならず、大幅に違ってくることもあり得ます。そこで必要なのが、利回りの計算です。収支計画書には金額だけしか記載されてないことが多いので、利回りを計算してみましょう。手順は次のとおりです。「?「表面利回り」の計算」まず「表面利回り」(1年間の収入÷建築費総額)を計算します。その上で、「表面利回り」が10パーセントを上回っているかを確認してください。「表面利回り」10パーセント以上は、アパート、マンションを建築するときのひとつの基準です。10パーセントを下回っている場合には、立地条件がアパート、マンションとしては不適格の可能性があります。また、建築価格が高いことも考えられます。取引先の建築価格そのものが高いこともありますが、2階建ての軽量鉄骨や木造住宅が妥当な地域なのに、取引先の都合で5階建ての鉄筋や鉄骨の建物が提案されている場合もあります。「?「実質利回り」の計算」次に「実質利回り」(1年間の手取り収入÷建築費総額)を計算します。収入から固定資産税、管理費、修繕費等を差し引いたものが手取り収入です。ローン返済前の手取り収入を計算するのは、この収入で今後もローン返済が可能かどうかを確認するためです。現状でのローンの金利は2〜3パーセントですが、今後は金利の上昇も考えられます。実質利回りは5パーセント以上ほしいところです。
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