単に経済的な問題だけで、安易に妻が仕事に飛び込むと、何か問題が生じるたびに夫は妻の仕事のせいにすることだろう。そして、そのことによって立たないでもいい波風が家庭内に立つことになる。この場合の納得というのは、お互いに何らかの犠牲を強いられることを覚悟することである。端的にいえば、どこをどう我慢できるか、そしてそれがどの程度の我慢であるかを認識することである。それができないようなら、共働きなどやめたほうがいい。私の病院にも、何人かの共働きの夫婦の一方が勤めている。こうした職員に対しては、なるべく夜勤を減らすとか、いろいろと独身者よりも配慮している。というのも、共働き夫婦にとっては、仕事も大事だが、家庭生活を維持することも優先しなければならないからだ。家庭生活が仕事のために崩壊するようでは、仕事のほうにも影響が出かねない。