変形労働時間制は週または日の労働時間が法定労働時間を超える時間制をいうが、変形期間全体を通じては、法定の週平均労働時間以下におさまる。ところが変形期間の途中で退職したり、途中で入職したりすると、その者の労働時間は週平均40時間を超える場合が起こる。これは法律に違反することになる。そこで改正(平成10年)前においては、1年単位の変形労働時間制においては、「対象期間の最初の日から末日までに使用する労働者」だけを適用対象とすることにされていたが、今回中途の入退職者も適用対象とされることになった(自己都合退職者も含まれる点に留意されたい)。さて中途採用者等を適用対象とする場合について、その者の勤務する期間の労働時間が週平均で40時間を超える場合は、超える時間について、割増賃金を支払わなければならない(労基法32条の4の2)。そして、賃金清算を行う対象者は1年単位の変形労働時間制において、変形期間の中途で離脱する者がいる。たとえば、「(1)定年退職者」「(2)自己都合退職者」「(3)会社都合退職者」「(4)転出者(人事異動により)」これらの者のなかには、自己の意思によらないで、職場を離れる者がいる場合、賃金清算の問題が起こる(中途入退職者に関する法定労働時間超過の賃金調整とは異なる)。
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